閑静な住宅地に、6棟の分譲住宅地をつくるプロジェクト。
各棟を異なる建築家が担当し、 共同して良い町並みをつくることを目指しました。
坂の多いこの地域では、ひな壇状の宅地をしばしば見かけますが、 それをつくるよう壁はコンクリートの無表情なものが一般的です。 町の中に多くあるもののデザインが町並みの良し悪しを決めるので、 ここではよう壁を良くすれば町並みがぐっと良くなることを提案したいと思いました。
そこで、よう壁を全棟共通で瓦タイルを貼った落ち着いたデザインにしました。 質感を良くするのみに止まらず、壁は折れ曲がって、しっとりとした路地や囲われた前庭の背景をつくります。 このようにして統一感の生まれたよう壁の町並みの上に各棟が載り、個性を競います。
私たちの設計した棟は、高い位置にある南側のプライベートガーデンと、 それに連続する18畳の広いリビングダイニングが特徴です。 プライベートガーデンからは、道路の銀杏並木を独り占めです。 大きな庇が雨から室内を守るので、いつでも庭とリビングがひとつになった生活を楽しめます。
- 用途 : 分譲住宅
- 所在 : 東京都世田谷区
- 延床面積 : 105.83m2
- 設計期間 : 2009.12~2010.01
- 工事期間 : –