ぼくたちが最初に事務所を開いた場所は、「えかき小屋かくた」の2階で、6畳間を間借りしました。 世田谷区深沢の閑静な住宅街に突如としてタイムスリップしたかのように現れる緑がもっさりと茂った古い小屋です。 この場所で25年もの間、アーチストの中川画太さんは絵画教室を開いてきました。 子供から大人まで多くの人々に愛されたえかき小屋ですが、建物の取り壊しが決まりました。 別れを惜しんで「さよなら展」が開かれ、ぼくたちも遊びに行ってきました。
中に入ると圧巻です! 元々セルフビルドで手作り感あふれる空間でしたが、壁、天井の境なく子供たちの壁画と、残された生徒さんたちの過去の作品が覆い、エネルギーにあふれながらほっと安心できる空間です。 えかき小屋の建物をキャンバスに、本多絵美子さん、生井沙織さん、阿部美帆さんの、三名の作家さんがインスタレーション作品を作っていました。
作業部屋にあふれていたものたちを集めて、えかき小屋の中にもうひとつの小屋が!
ぼくたちが壁を白く塗った部屋も、作家さんの手によって作品に変身していました!
画太さんの作品。 ガラスを通した光にオブジェが浮かび上がってきれいです。
老朽化した建物が取り壊されるのは仕方なくも、寂しいことです。 今回のように、愛着を持っていた人々が集まって、建物を愛する気持ちを共有できるのは素晴らしいことですね。 画太さん、貴重な機会をありがとうございました!!