東京カテドラル聖マリア大聖堂ー旧細川侯爵邸ー日本女子大学成瀬記念講堂/記念館ー婦人之友社ー自由学園明日館を巡ってあるく目白の建築散策ツアー。
目白は知られざる建築のメッカかもしれません。9月のある一日、小雨が降る中、途中バスを使いながら約2時間受講生のみなさんと散策しました。技術の粋を集めた宗教建築から和洋折衷様式の邸宅、自由な精神を目指した学びの場、女性の自立を目指す運動の要となった出版社のビルなどを巡りながら、様々な近現代の時代背景を鋭角に写し取った建築家の作品に触れる事ができました。
散策の最後には明日館のホールで受講生のみなさんとF.L.ライトの空間を体感しながらお茶をして、空間構成から凝ったディテールまで建築談義に花を咲かせました。
東京カテドラル聖マリア大聖堂/1964/丹下健三
建物そのものが十字架になっている。
近代的な構造形式であるHPシェルで実現している。装飾の少ないモダニズムのデザインで記念性を実現している。
旧細川侯爵邸/1936/大森茂、臼井弥枝
チューダー様式の外観ながら、内部は部屋毎に洋風、和風、東洋風等の様々な意匠が凝らされている。
日本女子大学成瀬記念講堂/1906/田辺淳吉
現在は内部の見学は出来ないが、見事なハンマービームトラスの木造架構がある。
日本女子大学成瀬記念館/1984/浦辺鎮太郎
正面にある記念講堂がかつてはレンガのファサードだったことへの敬意を示したレンガ貼りのファサード。
倉敷を中心に歴史や地域性を大切にしたデザインを展開した建築家らしい作品。
婦人之友社/1963/遠藤楽
水平を強調したデザインにライトの影響が感じられる上品なたたずまいの出版社ビル。
明日館と呼応して落ち着いた雰囲気の街並の一角を形成している。
自由学園明日館/1921/F.L.ライト、遠藤新
ライトならではの建物の高さを抑え水平線を強調した外観のたたずまいが静粛な学びの場を形成している。
内部は、部屋同士を完全に区切らず、ひとつの空間として緩やかにつないで自由な教育の場が展開している。また断面的にも緩やかに部屋同士がつながり、ダイナミックで変化に富んだ空間構成が広がっています。
☆10月から始まる2015年後期の講座の募集が始まりました。
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主催はNHK文化センター|青山教室
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